あなたの組織もできる!共有フォルダ改善のポイント

2023-12-8
ファイルサーバーやクラウドドライブなど、共有フォルダに関する課題はどの業種にも多く見られます。今回は、共有フォルダ改善のポイントについてご説明いたします。

共有フォルダに関する課題とは

文書の運用主体が紙から電子に変わる中、ファイルサーバーやクラウドドライブに文書ファイルを入れて管理する運用が増えています。

これらのよいところは、フォルダ構成もファイル名やフォルダ名の命名規則も使う人の自由になるところであり、便利に利用されてきたことと思います。中には、容量無制限の契約もあり、気兼ねなくファイルを入れていくことができてしまいます。

容量無制限は使用者にとってはとても魅力的ですが、容量制限があることで整理のタイミングが取れるというメリットもあります。それがないということは、ファイル数が無制限に増加し、いつの間にか手が付けられない状態になる傾向が見受けられます。

ファイルが爆発的に増加するにも関わらず。共有フォルダに特にルールを設けず運用していたら、検索性が悪くなったり、情報漏洩などのリスクが高まることになります。

この2つについて、以下に具体例をまとめてみました。

検索性が悪くなる

・フォルダ構造の考え方に共通性がないので、階層ツリーを辿ってさがせない、フォルダ階層が深すぎる。

・ファイル名やフォルダ名の共通のルールが無いので、ファイル名だけ見て特定することが難しい。

情報漏洩などのリスク

・閲覧権限とフォルダ階層がリンクされていない。 ファイルの整理や削減が行なわれていないので、想定外の情報漏洩が起こり得る。

・ファイルの取り違えが起こりやすい。

共有フォルダの改善を成功させるための3つのポイント

それでは、共有フォルダ改善を成功させるためのポイントを3つ説明します。

■ルールを策定する

・ファイル保管の棲み分けを明確にする
ファイルを保管する場所はローカルのPC、クラウドドライブの個人の領域、DVD-Rなどの保存メディアなどたくさんあります。そうしたものの中で共有フォルダにどういうファイルを保管するかを明確にします。具体例なども示すとよいでしょう。

・階層(分類基準)
組織内で共有フォルダの階層構造のルールを定めます。上位3階層くらいまではワリツケ方式で定めておくとよいでしょう。
ワリツケ方式がどんなものなのかは、下記に示す記事に詳しく掲載されています。
・名称
ファイル名やフォルダ名の名称ルールを定めます。名称に取り入れる要素やその要素の順番について、組織内で取り決めます。
よく採用される名称の要素は、年月日、件名、文書の種類、バージョンなどになります。

■整理削減活動の実際

ルールを細かく設定したとしても、説明会を行なってルールを周知したとしても、最終的に実行しなければ結果は出せません。共有フォルダの整理削減活動は、それなりの時間を要し既存の業務を行いながらすることになるため、先送りにしがちです。そこで、期限を決めてかつある程度の強制力を持って進めなければなりません。

組織全体で整理削減プロジェクトを実行したときに、成功する部門とそうではない部門が出てきます。ここでは、文書管理コンサルの経験上、成功する部門の特徴をあげてみたいと思います。

整理削減活動では実施体制がとても重要なポイントになり、取り組みを行う下位の組織ごと(部や課の単位)に責任者と担当者を決定します。
まずは、部門の責任者ですが、これは整理削減プロジェクトで新たに指名されるというよりも、部門長が行うことが多いです。次に、整理削減の実務の担当者は、部門の中から1人選びます。

成功する部門の責任者はリーダーシップに優れ、部員の整理削減活動の障壁を取り除き、担当者以下の活動が円滑に進められるように常に行動されていました。例えば、他部門との調整が必要な場合は対象となる部門長と直接話して調整したり、全体のプロジェクトであることを意識付けするようにミーティングの中でもあえて口にするようにしていました。

担当者は、整理削減活動の進捗を管理するだけなく、自ら手を動かし率先して、電子ファイルの移動や削除を進めていました。

また、担当者が困った時には責任者に気兼ねなく相談できるなど、常日頃からのコミュニケーションが良好であることが伺えました。

つまり、成功のポイントは、「責任者と担当者の役割分担」と「良好なコミュニケーション」にあると言えるでしょう。

■維持管理活動

整理削減活動が終わっても、ファイルは毎日生産されます。新しいお客様やプロジェクトが追加されたり、新規に挑戦していくこともたくさんでてくることでしょう。そのため、フォルダが追加されたり、新しい分類も必要かもしれません。

また、増えると同時に役目を追えて廃棄すべき文書も毎年必ず出てきます。

共有フォルダがある時期整えられたからと言って、放置しておけば自然とまた同じことになってしまいます。これを継続させるために維持管理活動を行います。

おすすめの方法は、問題なく管理されているかどうかを半年から年に一度監査することです。監査自体が牽制の意味もありますし、現状を知ることもできます。

維持管理活動については、以下の記事に詳しく掲載されています。

社内のプロジェクトとして推進するには?

今回は、共有フォルダの改善についてポイントを説明いたしました。共有フォルダについて課題のある組織は、是非ともルールの策定や整理削減活動にトライしてみてください。

自分たちだけでやるのが不安がある場合は、文書管理コンサルを投入すしプロジェクトを進めることも一つの解決策です。
効率的な推進、教育プログラムもあり、そして何よりも実施対象部門との軋轢を吸収します。

ルールの策定支援、共有ドライブ整理削減支援、維持管理支援の全て弊社の文書管理コンサルで対応可能です。

どうぞ遠慮なくご相談ください。

■■ まとめ ■■

共有フォルダの改善を成功させるポイントは、「ルールの策定」、「共有ドライブ整理削減」、「維持管理活動」です。
そして、実践無くしては改善はされません。実施体制をしっかり作って実行しましょう。


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文書コンサルティング/石川

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