文書管理は地味だが役に立つ(1)

文書管理を導入したいというお客様は多い反面、予算化の段階で後回しにされることが多々あります。 「重要であるが緊急性はない」事項として位置づけられているためですが、重要事項なのに改善されない状況のままになっている企業も多いのではないでしょうか。

文書管理は「地味だが」組織のあり方にまで踏み込む改善を行っていくため、とても「役に立つ」のです。

地味だが役に立つ

最初に「役に立つ」(効果)を分けて説明します。 ** ・第1回 「情報共有」と「組織を守る」効果**

次に回目に「地味だが」(実行の現場から)を取り上げます。 ** ・第2回 実行と維持**

第1回 「情報共有」と「組織を守る」効果

文書管理の2つの方向

文書管理には、「拡げる」と「守る」の方向性があります。

①拡げる 文書管理を通じて伝える情報量を増やしたり、受け取る人を増やす、情報共有です。

②守る 文書管理によって、指定した情報の公開範囲を限定したり、保管場所に配慮するようなことです。また、文書管理そのものが組織を守ります。

それでは、この2つを順番に見ていくことにしましょう。

①文書管理:「拡げる」効果

「拡げる」効果には以下のようなものがあります。

属人化の防止


担当者している人しかわからない。担当者が外出や休みで不在の場合は、顧客対応が遅れてしまうことがある。 → 営業品質の向上・顧客対応の迅速化 情報共有されていれば、担当者が不在の場合でも別の担当者で顧客対応などを行い、仕事を進めることが出来ます。

多様なキャリア形成 人に仕事が割り振られる状況を極力無くし、人材の流動化の障壁を減らします。

新規採用または異動者への教育


背中を見て覚える?たまたま自分のついた先輩は、気が向いたときに「自慢話付きで」資料を見せてくれたりする。 → 教育効果 プロセス毎に作成される文書が共有されていれば、仕事の流れや到達イメージが理解できます。

②文書管理:「守る」効果

そして、もう1つの方向「守る」は、文書を守り会社を守ります。

情報セキュリティ対策


秘密文書が特定されていない。上司に聞くが上司もその判断に困っているみたい。 → 秘密レベル選別基準の標準化 文書管理規程やマニュアルで秘密レベルを設定することにより、社内基準の実行を徹底し文書の安全性が確保できます。

秘密文書のラベリング 文書に対して秘密レベルを付与することにより、取扱いを明示的に表すことが出来ます。

誰もが持ち出せるオープンなキャビネットに設置されているため、持ちだそう思えば誰でも持ち出せるし、掃除など外部の人に見られてしまう。 → 取扱いルールが明確であれば、 ・紙文書の場合は、保管場所や保存場所は、カギのかかる部屋やキャビネットへ ・電子文書の場合は、情報システム上でアカウント管理を行った上で、文書へ 収納できます。

バイタルレコードの管理


バイタルレコードとは、事故や災害が発生したときに直接必要になるもの、消失・紛失してしまうと会社の活動が停止し、事業の継続が困難なるような重要な情報です。

バイタルレコードの定義がされていない。重要文書は全て1箇所に保管している。 → 災害時に直接必要なものを災害になっても閲覧出来るように設置しておきます。停電になったときにはPCにアクセスすることが難しくなります、時代とは逆行しますが紙に出力を行い取り出せるように設置します。

すぐに取り出しが必要なもの - 従業員安否確認のための情報 - 顧客連絡先 - 災害発生時緊急対応マニュアル

災害発生時の対応をスムーズに行えるようになります。

災害などによって、文書が消失・紛失した場合に会社の活動が停止し、議場の継続が不可能であるような情報は、電子化してクラウドに投入したり、地域を分散させて保管を行います。 文書の消失・紛失を防ぐことができ、事業継続が可能となります。 また、対策を施すことによって、業務への復帰を早めます。

このように文書管理は、情報共有で会社の能力を引き出し、管理によって会社を守ることが出来ます。 次回は、効果は理解してもなかなか着手出来ない点「地味だが」を説明します。

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コンサルティング事業部/石川

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