共有フォルダのルール作りとAI活用

2026-4-10
「必要な資料がすぐに見つからない」「フォルダ構造が複雑すぎて、どこにファイルを格納したらいいかわからない」
ペーパーレス化が進み、その代わりに電子文書が増加することで多くの企業では電子文書の悩みを持っています。特に企業の文書管理主管部門を担う総務部においては、膨大な文書をいかに統制し知見として活用するといった課題のリーダーシップをとらなければなりません。
本記事では、共有フォルダ運用における典型的な悩みから、最新のAI技術の活用、そして最終的に避けては通れない「人間による枠組み作り」の重要性について解説します。

共有フォルダに関する3つの深刻な悩み

日々寄せられるご相談を分析すると、共有フォルダに関する悩みは大きく「文書を特定できない」、「標準的なフォルダ分けのルールがない」、「知見の取り出しができない」の3点に集約されます。

1.文書を特定できない

ファイル名は人によって付け方がバラバラで、中身を開いてみないと目的の文書か判断できない、版管理されておらず同じような電子文書がたくさんあり区別がつかない状態が多く見受けられます。

その結果、検索機能を使ってもノイズが多く、特定に時間がかかることになってしまいます。

2.標準的なフォルダ分けのルールがない

業務軸で分けるべきか、プロジェクト軸か、あるいは年度か。標準的なフォルダ分けのルールが無いためにその時の担当者が独自のルールで階層を作るため、フォルダが迷宮化してしまいます。

その結果、電子文書を格納する際に迷ってしまったり、不適切な場所に格納してしまう問題が発生します。

3.知見の取り出しができない

過去の類似案件や優れた企画書や提案書、研究報告書や研究データなど、組織の財産となるべき「知見」がフォルダの奥底に埋もれてしまい、再利用できない状況です。

文書管理とAI技術発展がもたらす恩恵

こうした課題に対し、近年のAI技術の発展は大きな解決策を提示しています。文書管理はAIと非常に相性が良い領域と考えます。

従来、文書は非構造化データ、対して、データベースで取り扱うデータは構造化データで、非構造化データを構造化データにすることで検索に力を発揮することができました。しかし、AIの働きによって、非構造化データのままでも検索で必要なものを効率よく網羅的に入手できるようになりました。

1.文書特定:曖昧な検索への対応

従来のキーワード一致だけでなく、AIが文脈を理解することで、入力した検索クエリの幅を広げて検索が可能になります。具体的な例をあげてみましょう。

あなたの会社では、紙文書を入れる棚を何と呼びますか?「キャビネット」や「文書キャビネット」と言葉を思いついて検索ワードに入れると、それ以外に「ファイリングキャビネット」や「移動式書庫」、「マップケース」などの言葉も一緒に検索します。

あるいは、「コンピューター」と「電子計算機」や、「バイオリン」と「ヴァイオリン」など表記のゆれあるいは誤入力もAIはフォローして検索します。

つまり、キーワードを入力する際にうろ覚えであったり曖昧であったりしても、目的の文書へ辿り着くことができます。

2.フォルダ分け:膨大なデータからのパターン抽出

AIは膨大な文書群から共通点を見つけ出し、最適なまとまりを導き出すことができます。

これは文書分類、そして実際の電子文書の格納場所となるフォルダ構成を検討するのに役立ちます。

文書の分類方法にはワリツケとツミアゲの2種類の方法がありますが、このまとまりは実際の文書に当たって分類をしていくツミアゲ方式で検討する参考になります。

※文書の分類方法のワリツケ方式・ツミアゲ方式についてはこちら↓↓↓

3.知見の抽出:複数文書の統合と要約

単にファイルを探すだけでなく、複数の文書を横断的に精査し、必要な情報をまとめて提示することができます。AIは多くの文書を短時間で読むことができ、それらをまとめることが得意です。

この機能により、社内の知見を活かしやすくなり、ナレッジベースとして情報資産の利活用が進みます。

技術的な解決策が「すべて」ではない

しかし、注意しなければならないのは、これらの技術を導入すればすべてが自動的に解決するわけではないということです。

かつて「全文検索を導入すれば、整理しなくても何でも探せる」という期待が語られた時代がありました。現在はそれが「AI」に置き換わっているに過ぎないように感じるのです。

文書管理に限って言えば、未整理のまま放置された文書が、AIによって魔法のように整頓されることはありません。 精度高くAIを機能させるためにも、土台となる整理が不可欠なのです。

文書管理に必要な枠組みづくりは「人の手」で行う

AIなどの技術を最大限に活用し、真に効率的な共有フォルダを実現するためには、人間による「枠組み(ルール)づくり」が重要です。

ポイント1:分類体系の確立

まず着手すべきは「文書分類基準表」の作成です。

単に表を作るだけでなく、作成の「プロセス」で関係者の合意形成を行うことが重要です。仕事の進め方の違いや、慣れ親しんだ考え方の対立を乗り越え、組織としての共通言語を作ることが、形骸化しないルールづくりの基盤となります。

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弊社では、貴社に最適な「分類基準表作成支援」を行っております。客観的な視点から、対立を解消し、実用性の高い分類体系構築を支援します。

※文書分類基準表作成に関連する記事はこちら↓↓↓

ポイント2:情報の精査・厳選

AIが回答を導き出す際、元となるデータに誤りや古い情報が混ざっていれば、結果は不正確になります。

不要な文書の削除、下書きや古い版の整理など、「情報のライフサイクル管理」を徹底し、残すべき文書だけが残る仕組みを作りましょう。

【支援サービスのご案内】

削減基準の策定から、正式文書と仕掛中文書の切り分けなど、ライフサイクル管理の仕組みづくりを支援いたします。

※文書のライフサイクル分類基準表作成に関連する記事はこちら↓↓↓

■■ まとめ ■■

電子文書の管理は、ツールの導入だけで完結するものではありません。「人の手によるルール作り」がまずは必要です。

さらに詳しく運用ルールや整理術を知りたい方は、ぜひ以下の資料をご活用ください。

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文書管理コンサルティング/石川

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