文書管理ルールの種類と組織における役割

文書管理のルールには、「文書管理規程」「文書管理ガイドライン」「文書管理マニュアル」といったものが挙げられます。
今回はこうした文書管理ルールの種類ごとの特徴や、組織における役割などをご紹介します。

文書管理ルールの主な特徴

「文書管理規程」「文書管理ガイドライン」「文書管理マニュアル」には、それぞれどのような特徴があるのでしょうか。

文書管理規程には、全拠点・全部署共通的な基本原則を定めます。
具体的な内容は記載せず、抽象的、概念的な内容となるのが一般的で、
こうあるべきといった「あるべき論」が中心となります。

一方、文書管理規程をもう少し具体的にしたものが文書運用ガイドや文書管理ガイドラインと言われるものになります。
文書管理規程で「こうあるべき!」と書いてあることに対し、
具体的な手段や方法が示されたものがガイドラインです。

例えば秘密文書に関する記述で比べた場合、
どのような表現の違いがあるか、例を示します。

〇文書管理規程の場合
秘密情報を含む文書は、適正かつ厳重に管理し、取扱いについては情報管理規程の定めに従う。

〇文書管理ガイドラインの場合
【秘密区分の表示】
①秘密文書には、不正競争防止法の「営業秘密」としての管理性を示すものとして、アクセスした者に「極秘」「社外秘」などの秘密区分を認識できるように表記する。原則として表紙(文書の先頭ページ)に記載する。
②必要に応じて「コピー厳禁」、「再配付禁止」、「回覧禁止」、「本人限定」などを表示する。

この例のように、
文書管理規程では条項のテーマにおける骨太な内容を示しています。
一方ガイドラインでは、機密情報を守るための具体的な手順や方法などを示しています。

機密情報という例をとってみても、
表現にはこのような差があるのです。

そうした意味でも、
文書管理を改善したいと考えると時に、
文書管理規程を改善しただけでは、ほとんどその改善効果は期待できません。

組織の中の文書管理ルールの改善を検討する時は、
規程の見直しとガイドラインの策定を検討しましょう。

さらに文書管理マニュアルの場合は、
オペレーションレベルの内容となります。
具体的には、紙文書や電子ファイルの廃棄手順やファイリング方法などです。

手を動かすような「作業」については、マニュアルに示して標準化を図りましょう。

文書管理ルールと組織マネジメントの関係

文書管理ルールと組織マネジメントには密接な関係があります。

一般的に組織マネジメントにおける階層モデルには、
「トップマネジメント」「ミドルマネジメント」「ロワーマネジメント」があります。

トップマネジメントは経営者層によるマネジメントのことで、
経営理念や事業目的など組織の骨太な方向性を決定づける役割を果たします。

ミドルマネジメントは中間管理者層によるマネジメントのことで、
現状の報告や計画立案などによるトップマネジメントのサポートや、
下記のロワーマネジメントの指揮管理や育成をします。

ロワーマネジメントは監督者層によるマネジメントのことで、
一般社員に対して具体的な指示を出しながら、
本人も一般社員と連携して現場で機能することが求められます。

組織マネジメントにおける階層モデルと文書管理ルールの関係を示すと、
下の図のようになります。

文書管理ルールにおける層と組織マネジメントにおける層では、
権限や責任といった範囲でそれぞれつながっています。

文書管理規程は経営層の指揮・命令系統の下で策定・改訂が行われます。
同様に文書管理ガイドラインは中間管理者層、
文書管理マニュアルは現場監督者層の下で運用や見直しが行われることになります。

文書管理というと業務レベルで取り組むようなイメージもありますが、
このように文書管理とは組織全体のマネジメントの下で取り組むものであり、
そうすることによって、より大きな効果を期待できることになります。

組織マネジメントと文書管理体制の関係

文書管理を継続的に運用していくためには、
役割や権限を明確にした文書管理体制を作る必要があります。
文書管理体制とそれぞれの役割には、次のようなものがあります。

〇統括文書管理責任者
・文書管理の基本方針や社内規程の策定と周知徹底
・各部門が保有する正式文書の適切な管理の推進
・全社一般文書管理システムの構築、最適化と維持管理
・必要に応じて文書管理責任者に対し文書業務についての指導、助言

〇文書管理責任者
・自部門が作成あるいは入手・受信した文書の管理責任
・文書の発生から廃棄に至るまでの管理責任
・「情報セキュリティ管理規程」、「文書管理規程」、「文書管理ガイドライン」等関連規程類の周知徹底
・正式文書の承認

〇文書管理担当者
・ファイリングの指導
・自部門におけるキャビネット・共有フォルダ等への保管業務
・保存庫等への保存、廃棄手続き、貸出、返却、新規預け入れ指示
・電子ファイルの定期的な棚卸し、不要ファイル等の削除の指示

組織マネジメントと文書管理体制の関係を示すと、
次のような図になります。
組織マネジメントの各層と文書管理体制は、
それぞれ適任者という関係でつなげることができます。

組織マネジメント下に文書管理体制を構築することで、
権限や責任が明確になり文書管理が機能します。

さらにまとめとして先ほどの文書管理ルールと結びつけると、
次のようになります。

「管理」とか「マネジメント」という言葉の定義は、簡単に言えばPDCAです。
命令や指図をすることが管理者の役割ではなく、
返ってきたフィードバックに対して施策をアウトプットする、
これを繰り返すことがマネジメントです。

文書管理は組織で取り組み、
PDCAを繰り返すことで改善され、組織の力になっていく、
そのような考えで進めていきましょう。

文書コンサル/鈴木

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