どのような業務がデジタル化されているのかを問う質問です。
第1位は「入退社・勤怠管理」の73.8%ですが、第8位に「文書管理」が23.4%に入っています。
最近、紙文書が減り電子文書に変わってきている現状を考えると16位まである中の中間点に位置している結果には納得がいくものがあります。
次にこれからデジタル化したい業務の質問がありました。「文書管理」は、第1位の「社内問い合わせ対応」についで第2位となっています。
そのパーセンテージも44.1%となっており、半数近い回答者が文書管理をデジタル化したいと考えていることを示しています。
これらの結果から、文書管理の分野については、そこそこデジタル化はされているが、今後さらに進めていくことが望まれていると言えると思います。
ICT技術と社内規範の関係
紙文書中心の運用が進められていて、オフィスにはキャビネットが多く配列され、自席から紙文書の保管されているキャビネットまで資料を探しにいきます。
また、管理ルールが整備されていないため、背表紙の書き方もバラバラで台帳も整えられておらず、文書の検索に時間を要します。ライフサイクル管理も正しく運用されていないため、古いファイルがいつまでも棚を占拠している状態です。
紙文書中心の運用が進められています。オフィスには紙文書用のキャビネットが多く配列されているのは①と変りはありませんが、管理ルールはよく周知されているため、紙文書のファイルの管理は万全です。背表紙を見て何が保管されているか推測でき直ぐに文書を探すことができます。
ライフサイクル管理もしっかり行なわれているため、執務室に置かれている文書は最小限に整えられています。
文書管理システムや最新の検索エンジンなどが導入されています。しかし、社内規範が整備されていないため、検索自体は早くても文書管理システムに投入されているかどうか分からず、そのために無駄な時間を要してしまいます。システムへ投入するインデックスデータの整備や分類の周知も遅れているため、検索システムは高速であっても、その効果が引き出せません。
文書管理システムや細心の検索エンジンなどが導入されてる状態で、かつ、社内規範の整備も万全です。各種システムに保管する文書の棲み分けも周知されており、運用もスムーズであり、業務の効率化にも効果が上がっています。
文書の形態や管理方法の変化
PDF化は紙のイメージをそのまま電子化することができるので、今までの業務を大幅に変えることなく、DX化へ一歩踏み出すことができます。紙文書である資料をスキャンしてPDFにするのは多くの企業で行われており、紙文書のイメージがそのまま電子ファイルに移行できるため、運用は大きく変更されません。
PDF化を行うとそれまで紙文書であったものがいつでもどこでも閲覧できるようになります。また、原本を取っておく必要がなければ廃棄することもできます。原本が必要なものは倉庫に預け、執務室のスペースをあけることが出来るようになります。
PDF化された紙文書は、DVD-RやHDDなどのメディアで管理される場合もありますが、閲覧頻度が高いものは、クラウドドライブやファイルサーバー等に格納して管理します。この時、保管のルールの取り決めをしておかないと探せなくなってしまいます。管理するフォルダ構造やファイル名などを取り決めておく必要があります。
PDF化したファイルにメタデータを作成することで、非構造化データを構造化データにすることが出来ます。構造化データにすれば、データベース管理ができるため、より運用がシステマティックになります。
紙をPDF化するだけとは異なり、運用も変わってくるため大きく業務改善することも期待できます。
ただし、メタデータを作成するのは人的コストがかかりますし、その入れ物である文書管理システムなども必要になります。業務改善に効果の高い、多くの人がよく閲覧するものなどに絞り込んで検討することをお勧めします。
文書コンサルティング/石川
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