個人任せの文書管理ではナレッジが野良化する

必要な文書が探せなくて、2重に作業をしてしまったり、ごっそり引き継いだ未整理の文書を文書箱に入ったまま、または、ファイルサーバーの深いところに眠ったまま生かされることない。。文書管理規程も周知しているし、整理整頓を奨励はしているけれど、会社が蓄積してきた情報がどうやら生かされていないみたい。。今回はそんな問題点とその解決策を説明します。

文書共有に関する問題

文書の共有に問題あり、せっかくの情報が生かされていないといった悩みがこのサイトには寄せられます。さて、具体的にはどんな問題があるのでしょうか。以下にそれらを紹介します

個人による文書の囲い込み


文書イコール個人の仕事と考えているため、自分の実績を共有したがらない人がいます。このような考え方がベースにあるため、情報は「共有すべきもの」ではなく、秘術と化し所有者は「教えてあげる」というスタンスをとります。
このような仕事をする人が一定数以上いるとなると、会社にノウハウが残らない体制が作り出されてしまいます。ひどい人になると引き継ぎ事項も勝手に選別して、重要な情報をもったまま辞めてしまいます。

「だってこれボクがやったんだもん。ボクのだよ。」「それちゃうやろ!」

個人文書とは何か、組織文書との区別がついていない


仕事は個人に分担され、個人はその責任を全うします。その成果物が文書となります。一方その成果を出すために個人でわからないことのメモを作ったり、複製をとって校正したりします。これらにおいて、どこまでが個人の文書で何が組織の文書なのかの区別が共通認識されていません。

「みんな大事なんだもん、ワタシにとって。」

人から人へ引き継がれる文書のカタマリ


文書箱でもファイルサーバーのフォルダでもそれを引き継いだ人が丸ごと受取り、今度はその人が他の人に引き継ぐ時にはさらにその人の分を追加して大きなカタマリとなって次の人に引き継がれる。。

「結局中を見たのはいつ?」

紙文書の文書箱だったら引っ越し、電子ファイルであればファイルサーバーの更新で中も見ずに捨てられていく。。

「だったらなんでもらったんだ!」

もう探せない、そして新しい社員は探さない


開かずの箱となったカタマリから文書を探すのは困難です。それ故に新しい社員は探すことさえしません。

「なにしろ自分の知らない人の名前のフォルダの中を探るなんて、なんとなーくコ・ワ・イ。」
誰も面倒をみない紙文書やファイル。。もしそこに重要な情報があっても生かされない。野良情報となっています。

文書の共有問題の解決策

こうした文書の共有問題はどのように解決したらよいのでしょうか。人を動かすためには、
1.意識に訴える
2.ルールを作る
3.損得に係わる
4.仕組みを作る
4つのポイントがあると言われます。これらのポイントに分けて考えてみましょう。

1.意識に訴える


まずは、個人管理のどこに問題があるのか、会社のためになぜ必要なのかをわかってもらいます。また、個人文書とは何なのかを明示して周知します。
組織的保存価値のないもので、自分以外の他の人にとっても必要な文書です。もし、自分が辞めたら残していく文書なのか、原本は他の部署(人)にあり自分の持っているものはその複製なのか、大事だと思うのは自分の思い出のアルバムだからかを自分に問うことでかなり選別できます。
どのようなことが会社によって有効なのかを理解し意識改革がされることで、個人の行動の変化を期待します。
個人の意識改革によって変わっていく。。とても理想的なやり方だと思います。

例:
・セミナーやアンケート(質問をするというよりも注意を喚起するような)で情報共有の目的や個人文書の定義やを周知する。

2.ルールを作る(破ったら罰則)


次はルールを作るという方法です。1の意識に訴えるよりより強力で何らかの罰則が伴うことで強制力が増します。明確な罰則がなくともルール違反と見なされ、ルールに従わないと注意くらいは受けることになるでしょう。
社員のやらされ感は増しますが、どうしても守ってもらわなければならないことだけでもこの強制力を生かして決めておくといいでしょう。

例:
・紙文書の場合:
共有する文書のキャビネットを決め、個人の文書は個人ロッカーに置くというルールとした。

・電子ファイルの場合:
共有する文書は共有ファイルサーバーに置き、個人文書は個人文書専用エリアを別のファイルサーバーに設置して個人毎に管理させるルールとした。

3.損得にかかわる


人間、自分の損得が係わると行動に変化が起こります。いくつになってもほめられたり何かがもらえたら嬉しいものです。社内のやり方を大きく変えるときこの方法を使ってみるのも効果的です。

例:
・部門毎に情報共有を競い合い、うまくいっているところを表彰したり、景品を出したりした。 → ゲーム感覚で実行することによって部内の取組の一体感も増します。

4.仕組みをつくる


求める方向に流れるような仕組みを用意し、社員がストレスなく実行できるようにします。

例:
・紙文書の場合
ファイリングシステムを導入することで、しまい場所ができ同じ種類のファイリング容器を使用することで情報が探しやすくなる。

・電子ファイルの場合
フォルダ構成などを吟味し、フォルダ名などを社内共通の認識則った名称とし、社員が収納先に迷うことのないようにする。社内ポータルから使用しているファイルサーバーやクラウドドライブにアクセスしやすいようにメニューなどに登録する。

下の記事は、探せるようにする文書整理方法について説明しています。


情報共有はナレッジマネジメントの基本!

情報共有は社員の意識改革や日常業務のやり方にも係わるような深いところの改革が必要となります。なので簡単にはいかないですが、継続して進める価値があります。定期的に啓蒙を図ることやルールや仕組みの見直しなど維持管理にかかるコストも含みおいておくとよいでしょう。

また、単に文書の情報共有だけではなく
・標準化
・合意形成
・コミュニケーション

の3点をこの活動内容に含めます。

情報をどう利用するのか、どんな成果が期待できるのか、それによって会社はどう成長していくのかというナレッジマネジメントの目的を見失うことなく実行に落とし込んでいくとよいでしょう。

■■ まとめ ■■

組織文書と個人文書の定義を周知し、必要な情報が埋もれることなく抱え込まれることなく、使いやすくなることで組織のチカラはアップします。

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