企業を取り巻くリスクには、自然災害や事故など外的要因によるもの、業務運営上のミスや不正行為など内部要因によるもの、法令違反や規制違反によるもの、人事や労務のリスクなど様々なものがあります。
その中で、文書管理に関係するリスクを絞り込んで見ていきますと、以下のリスクが挙げられます。
・文書が紛失してしまった
・情報漏洩が発生した
・文書の誤廃棄が発生した
・情報開示に時間がかかり開示先などの信頼が失墜した
・訴訟の際に証拠となる文書が用意できない
・内部統制や説明責任の地盤ができない
このようなリスクは、文書管理を実践することにより回避できます。逆に言えば、文書管理が整備されていない組織は、常にこのようなリスクにさらされていることになり、安心して仕事のできる環境とは言えません。
当社に寄せられる文書管理のご相談も、リスクマネジメントについての不安が発端となって寄せられることが多くあります。
文書管理が整備できていない企業は、文書管理のリスクを抱えやすいことになります。それでは、整備できていない企業とはどんな傾向があるのでしょうか。ここでは、3つあげてみました。
企業を起ち上げて、文書管理規程等を整備する間もなく、組織が大きくなり、文書管理の整備が間に合っていない企業。
創業からある程度の年数が経過した企業の多くは文書管理規程などのルール整備もされていることが多いです。しかし、またその多くはしばらく見直しを行っていないことが散見されます。特に近年はデジタルで文書を作成し管理することが主流に行われるようになり、長年文書管理規程を見直していない場合には、デジタルに関する記述が存在していないため、その対応が必要となります。
文書管理規程やガイドライン、マニュアルなどが整備されていても、社内の一部の人たちしか、その内容を理解せず、現場では異なる現場のルールで行われているような場合は、当然リスクにさらされることになります。
このように、文書管理はリスクマネジメントにおいて重要な役割を果たしていると言えます。
それでは、リスクマネジメントにおける文書管理の役割をその具体策ごとに見ていきましょう。
下の図は、左が「文書管理に不備があると起こり得るリスク」を表しています。そして、一番右は「文書管理で具体的に行われる施策」となります。その左に関連する「文書管理の効果効用」を示し、さらにそれらをリスクを関連付けて示しています。
文書管理とそのリスクの関係性
以下に文書管理で行われる具体策について1つずつ説明します。
文書情報の組織的な一元管理によって文書が分散して保管されたり、管理ルールにムラが出たりすることが無くなり、文書紛失のリスクを低減することができます。
紙文書の場合は部門ごとにキャビネットを配置するなど物理的なアクセス制御を行います。また、電子文書の場合は、システム上でアクセス制御を行い、不正アクセスや誤動作による紛失を防ぎます。
これらは特に機密情報への不正アクセスに対して有効です。
文書をその機密度に応じて機密区分を定め、適切なラベルを付けることで、取り扱いに注意が必要な文書を明確にします。これにより、誤って機密情報が漏洩するリスクを減少させます。
またラベリングはどの文書が重要であるかを明確にします。これにより、誤って重要な文書を廃棄するリスクを減らすことができます。
文書管理の重要性や適切な取り扱い方法について、従業員全員を対象に定期的な教育と訓練を行うことで、文書管理を浸透させ全員で取り組めるようになります。
文書管理ルールを押し付けととらえるのではなく、なぜそうするのか理解した上でルールが守られていくようになります。
各文書の保存期間を設定し、定期的に見直すことが重要です。保存期間が過ぎた文書は廃棄対象となりますが、重要な文書は適切な期間保存されるようにします。文書分類ごとに表などで分かりやすく管理されていれば、ライフサイクル管理を適切に行うことができ、これによって誤廃棄のリスクは低減し、必要な文書だけが残っていくことで情報の一貫性と正確性も担保できます。
文書を廃棄する際の手順を明確にし、複数の確認ステップを設けることで、誤廃棄を防止します。具体的には、廃棄候補リストを作成し、責任者に伺いを立て、承認後廃棄するなどとなります。
これまで、リスクマネジメントには文書管理が大きな役割を果たしていると説明しました。
それでは何から始めたらいいのでしょうか。
大まかな手順は、
1.文書管理ルールを整備する
2.ルールを周知する
3.実践する
の3ステップです。
それぞれのステップの参考資料を示しますので、よかったらご覧ください。
文書管理コンサルティング/石川
組織の知カラとは?
文書管理の専門家が長年培ってきたノウハウを企業担当者に向けて配信するサイトです。
もし文書管理ルールを見直すのであれば、是非この資料を見てみましょう。文書管理の必要性、課題、解決策などにについて解説した資料となっています。
このページでは以下の説明と資料のご案内をしています。
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