リスクから組織を守る文書管理

文書管理には様々なリスクから企業を守る機能があります。
今回は文書管理の不徹底によって想定されるリスクと、それを回避するための文書管理についてご紹介します。

想定されるリスクとは?

文書管理の不徹底によって引き起こされるリスクとは、どのようなものがあるのでしょうか。
まず文書管理が不徹底な状態だと、どのような事象が起こるのかを整理します。

・文書をすぐに見つけることができない
・探している文書自体が、残っているのかいないのかがわからない
・保管(保存)している場所がわからない
・一部見つかるが、必要な情報が全てそろわない

ルールが無い、あるいはルールがあっても実践されていないと、このような状態に陥ります。
そしてこのような状態によって引き起こされるリスクは、次のようなものが考えられます。

・係争で不利になる
・情報漏洩/盗難/紛失
・業務効率、労働生産性の低下
・各種監査における要求への不備
・災害後、速やかに業務を再開できない

これらのリスクは、組織にとって計り知れない脅威となります。
ステークホルダーからの社会的信用の失墜と経済的な被害を通じて、
組織の破綻にもつながりかねません。

文書管理は組織が事業を継続するためのリスクマネジメントの一環として、必要な取り組みなのです。

リスクから企業を守る文書管理

様々なリスクから組織を守るための文書管理のポイントは、
次のようなものが挙げられます。

■ルール化

ルール化とは文書化された文書管理規程や文書管理マニュアルなどのルールを指します。
しかいこれらのルールが存在するだけでリスクから守れるというわけでありません。
最新の法令や社会的要求、業務環境に応じて継続的に更新することが大切です。
しかし一度作ったルールを放置している企業も少なくありません。
せっかく作ったルールも最新の状態でなければ、
危機に直面したときに機能しない恐れがあります。
そうならないためにもルールの鮮度を維持させるための体制づくりが必要です。

■ルールの教育

作ったルールを組織のメンバーに理解してもらうための教育が必要です。
作ったルールは教育を通じて周知し、定着させなければなりません。
ルールや手順の説明はもちろん、
文書管理の目的=組織や自分を守るため=ということをしっかり伝えることポイントです。
どのようなリスクが潜んでいるのか、問題が生じた場合のダメージがどれだけ大きいかを組織のメンバーに理解してもらいましょう。

■ルールの実行

ルールを作成し教育を実施したら、削減や整理などの実践に移っていきます。
実践に移っても、全員から協力が得られるとは限りません。
大抵は色々な理由をつけて協力してくれない部署やメンバーが存在します。
進捗や実施方法にバラツキが生じずに期日内に終了させるポイントは次のようなものになります。

・リーダーの存在
 部署ごとにリーダーを決め、実施方法の説明や整理削減の実施を喚起します。

・責任の明確化
 個人別に担当エリアなどを定め、任されたエリアは各自が責任をもって遂行します。
・スケジュールを明確化
 実施する期日や日時をきちんと決めて着手します。
・相談
 実施方法に不明点が生じた場合は各自が勝手に進めず、リーダーに相談します。

重要なのはやる気?

潜んでいるリスクや問題が発生したときのダメージを説明しても、
『忙しくてやってられない』
『今のままで困っていない』
『システムでも導入して、全文検索でもかければいいじゃん』
などがよくある反発の「あるあるコメント」です。
そうした方々との軋轢を吸収し、「やる気」にさせるのがコンサルの役割です。
最終的には組織のメンバーを「やる気」にさせることが重要な要素になります。
我々コンサルは問題点を顕在化させ、文書管理を行う目的やメリットを意識づける教育訓練プログラムや、
従業員の動機づけを図るための制度設計・体制構築などにより、
組織が一体となって、少し楽しみながら文書管理に取り組む風土づくりを行います。

何かをやる時はプロセスやロジックも必要ですが、それだけで人は動いてくれません。
まずは実行する本人たちのモラール(士気や意欲)向上が一番大切なことです。

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