文書管理に関するよくあるお悩みと解決のポイント

ご覧いただいているこの『組織の知カラ』を通じて、文書管理に関する多くのご相談が寄せられます。
今回はよくあるお悩みとその解決策などについてご紹介します。

文書管理に関するルールが古いまま

文書管理の上位ルールとして、文書管理規程があります。
その文書管理規程が長らく更新されておらず、現行の業務にマッチしていないといったお悩みが多く寄せられます。

現在はリモートワークなどが進み、デジタル中心の業務に移り変わっています。
それに伴って紙中心の業務から電子中心の業務に移り変わっている中、
文書管理規程は更新されておらず、紙を中心とした内容になっているといった声が多くあります。
また電子帳簿保存法の改正などもあり、現行法令ともマッチしていないといった課題もよく挙げられます。

これらへの対応として、現行の法令や業務にマッチした文書管理規程を作成することが必要です。

電子文書の取扱いや電子化文書の作成・保管方法などを規程の中に盛り込んで、
すでに形骸化してしまっているような紙文書に関する記述は削除・見直しをします。

また文書管理規程では細かなルールを記述することはできないため、
文書管理規程に紐づく文書管理ガイドラインを作成するとよいでしょう。

文書管理規程では「こうあるべき」といった概念的な内容にとどまることでも、
ガイドラインでは具体的に記述することが可能です。
そしてガイドラインは取締役の決裁も必要ない(ことが多い)ため、
業務環境の変化に応じて更新する際の手続きも簡便です。

文書管理ルールを見直す際は、
基本原則である文書管理規程と、具体的なルールである文書管理ガイドラインの両方を作成するようにしましょう。

共有フォルダがグチャグチャ

共有フォルダの保管ルールが無く、共有フォルダの中がカオスな状態というお悩みが多く寄せられます。
共有フォルダの中がそのような状態だと、電子ファイルの検索に時間がかかり、業務効率が低下していきます。
さらには様々なノウハウや事例など有益な情報がきちんと共有されず、組織にとって大きな損失を招くお恐れがあります。

そうしたことを回避するためには共有フォルダ内をきちんと整理・体系化し、
利用したい情報をすぐに検索でき共有できる環境を構築するべきです。

そのためのステップは次のようなものになります。

STEP1:共有フォルダ内の調査・分析

まずは共有フォルダの中の実態を知ることが必要です。
ファイルの数や容量がどの程度か、重複しているファイルや容量を圧迫しているファイル種別はどのようなものがあるか、さらにはファイルのネーミングの状況等を調査し、実態を把握します。

STEP2:ルールを見直し・策定する

文書管理規程やガイドラインの策定・見直しを行います。
先述のとおり現行業務や法令とマッチしない部分を見直すともに、
共有フォルダ内のフォルダ体系やファイル名などに関する基本原則を定めます。

STEP3:実行


STEP2で作成したルールに基づき、整理・削減を実行します。
フォルダ体系の改善や電子ファイルの削減、ネーミングの統一化などを一定期間内に行います。

こうしたステップで共有フォルダ内を改善し、
電子ファイルのスムーズな検索と情報共有を実現します。

ペーパーレス化が進まない

紙文書中心の業務習慣が根強く、なかなか電子文書を中心とした業務に移行できないといったお悩みが寄せられます。
特に伝統的な老舗企業や、官公庁などの公共的組織に多い傾向があります。

ペーパーレス化が進まないのにはいくつかの原因があります。

一つは、紙保管と電子保管の基準がないといったことです。
紙で保管すべきか、電子で保管すべきかの標準的なルールがないために、
ある種個人任せになってしまっているといった状況です。
組織全体に関わるコーポレート系の文書というよりは、
各部署で業務上発生する文書においてその傾向が強いようです。

もう一つの原因は、既存の紙文書の電子化が進まないとったことです。
キャビネットにある文書を電子化してスペースを確保したい、業務効率をアップしたいと考えている方は多くいます。
しかしキャビネット内の文書を全て電子化しようとすると莫大な時間やコストがかかるため、電子化が進まないといった事態に陥ります。

こうした事態を招かないために、次のようなステップでペーパーレス化を進めていきます。

STEP1:現状の調査・分析
紙文書中心の業務から脱却できない原因や発生している問題、
現場の要望などについてヒアリングなどを通じてリサーチします。
特に電子化については紙のほうが業務がしやすいという文書種類もあります。
手元に置いておきたいようなマニュアル類や、新旧で照合するような図面などです。
のちのち現場からの反発が生じないよう、要望や課題などを事前にリサーチしておく必要があります。

STEP2:ルール策定
文書の電子化や文書管理システムの導入を見据え、紙保管と電子保管の棲み分けルールや、スキャナ保存の方法など、ペーパーレス化に向けて必要なルールを策定します。
先述のとおり、文書の電子化には膨大な時間とコストがかかります。
紙保管と電子保管の棲み分けルールをきちんと作り、
電子化する文書はある程度絞り込んでいくとよいでしょう。

STEP3:実行
文書の整理削減や電子化の実行、さらにはひつように応じてワークフロー機能などを備えた文書管理システムの導入と運用を進めます。

策定したルールに基づいて電子化を進め、不要な文書は廃棄します。
その他継続的に保存が必要な文書は倉庫に送るなどして、紙文書の全体量を減らしていくとよいでしょう。
このように進めていくと必ず空になるキャビネットが出てくるので、
スペースの有効活用を進めることも可能になります。

ペーパーレス化が進まないことでお悩みの方は、ぜひご相談ください。
今回は文書管理に関するお悩みとその解決のポイントをご紹介しました。
今回ご紹介したお悩みが複合的に存在するケースもあります。
そのような場合も一気に解決を試みるのではなく、
テーマを絞りながら段階的に進めるとよいでしょう。
こうしたプランも提示しますので、ぜひご相談ください。

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