「オフィスをペーパーレス化しよう!」という声があちこちで聞こえますが、
みなさんペーパーレス化はどこまで進んでいるでしょうか。
思うように進まない会社も多いと思います。
今回はペーパーレス化に取り組んだA社の成功事例を紹介します。
A社は世界に100以上の拠点を持つ大手総合商社です。
A社では業務効率化を図るためのプロジェクトがいくつか立ち上がり、
その中の一つがペーパーレス化プロジェクトでした。
多様なワークスタイルを実現するために、
紙を中心とした保存・利用の習慣から脱却し、
電子中心の保存・利用に移行する必要がありました。
さて、ペーパーレス化というものは、
「情報システム」「コンプライアンス」「スキャナ保存」の3つの要素に支えられていると考えます。
A社ではペーパーレス化に向けて、まず紙削減のイベントを全社的に実行しました。
不要な文書の削減には成功しましたが、
ペーパーレス化に向けて2つの課題がありました。
課題① 法的にスキャナ保存でよいのかどうかを明確にする
A社では各部署で保有する文書の保存年限表があり、
そこに「紙保存」とするか「電子保存」とするかのフラグを立てました。
法令で紙保存が厳格に定められている文書を除き、
全て電子保存とするということを原則にしました。
その結果ほとんどの文書を電子で保存とすることになりましたが、
それらの中には本当に電子での保存でよいのかどうか、
根拠法がわからないものがあり、ペーパーレス化の障壁となっていました。
課題② 電子化や電子による保存の手順を明確にする
e文書法をはじめ、各文書の関連法令で定められている見読性、検索性、完全性、機密性などを確保するための手順をマニュアル化し、社内に周知する必要がありました。
しかしインターネットなどで調査をしてみても、電子保存に関する具体的な仕様は曖昧で、どのようにマニュアル化すればよいかが問題になっていました。
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