ペーパーレスのすすめ (2).ペーパーレスオフィスを実現するには?

紙という物理的媒体に頼ることなく情報を扱うことのできるペーパーレス化について、第一回はその利点を説明しました。その続編の第二回はペーパーレスの進め方を説明します。
紙ばかりのオフィスをどのように変えていけばよいのでしょうか。

紙文書の無くし方

ペーパーレスオフィスを実現するためには、文字通り紙を無くさなければなりません。紙をオフィスから無くすには、
①廃棄する。
②倉庫に預ける。
③電子化する。
の方法があります。
①で本当に必要ないものを廃棄してまず全体の量を減らします。次の②は、たまにしか見ないもの所在が分かっていれば日常的には問題ないものは執務室から除外することをお勧めします。都心のオフィスであれば地価が高くコストに影響します。最後に③の必要なものを電子化します。

※電子化のコスト

電子化してしまえば、いつでもどこでも見られるので、なるべく電子化する方向で検討を始める企業も多いようですが、1ページを電子化するのは容易いと考えても文書は大量にあり(1cmは大体100枚です。)、簡単にできることではありません。金額も嵩みます。必要なものを電子化する、そのために事前の廃棄や電子化基準を定めることがポイントになります。

紙文書のストックとフロー

何らかの電子化をする基準(年代が新しい、使用頻度が高い、重要度が高いなど)で選別された紙文書は、実行時点を視点として見た場合、「ストック」と「フロー」の2つの種類に分けられます。

■ストック 保管・保存されている既に存在している紙文書
■フロー  文書の作成や収受などでこれから発生する紙文書

この2種類に分けて説明します。


■ストックの電子化

既に保管・保存された紙文書の電子化になりますので、大抵は大量であります。
電子化のコストで述べたように電子化以外の可能性も確認し、電子化する対象を絞り込みます。次に電子化の計画を立てます。

①いつまでに
電子化するスケジュールを立てます。大量にある場合は、フェーズを分けて行うのも一つの手です。

②だれが(内製で行うのか、外注か)
その企業の社員で行う内製と外注に依頼する場合があります。

③どこで(社内か、社外か)
②で内製であれば社内で行うことになりますが、外注の場合は文書を持ち出して外注で行う場合と社内に電子化をする場所を設置してそこで作業をしてもらう場合があります。

④どのように(方法)
契約書のように袋とじされたものは、オートフィーダを使うことはできません。どんな方法でスキャンをするのかということも予め決めておきます。
また、特に内製の場合は仕上がりが人によって様々に成りがちですから、仕様を決めてきちんと守ってもらうことも必要です。例えば、カラーorグレースケール、余白の大きさ、解像度、スキャン後のファイル名のルールやファイルサーバーや文書管理システムへの投入ルールなどになります。


■フローの電子化

これから、発生する紙文書をどの時点で電子化するのかを決めておきます。
発生する状況としては、「作成」(例:契約書などに押印をして文書を完成させる)、「収受」(例:提案書などを紙で受け取る、手書きのアンケートなど)の2つがあります。

①いつ
どのタイミングで電子化を行うかを決めておきます。

②だれが
①にも関連しますが、誰が(発信元なのか保管先なのか、あるいは外注化するのか)電子化するのかを決めます。

③どこで
社員が電子化する場合は社内で行われますが、外注を使う場合は社内で行う場合と文書を持ち出して電子化する場合があります。

④どのように
同じ品質を維持するために、基本的にはストックで決定した仕様を使います。
また、電子化した原本をどのように扱うのかも決めておきます。電子化されていれば廃棄してもよいものもありますが、契約書のように原本を保管する必要のあるものものもあります。

⑤何を
そう、「何を」です。対象となる文書によって、取り扱いのルールが異なりますので、「何を」ごとに表などにまとめておくとよいでしょう。


紙から電子へ、その利活用

紙を無くしたら、その代わりに電子化文書が増えることになります。紙文書をキャビネットに保管し、ファイリングしておくと同じように、分類などのルールを決め、ファイルサーバーなどの整理を行っておきましょう。
ファイルサーバーもキャビネットと同じです。
また、その機能に応じて、社内のルールに合わせ情報システムを効果的に使うことで効率化も図れます。

この図は、文書のライフサイクルから見た情報システムの位置づけです。

※製品によっては、複数の機能を兼ね備えるようなものもありますし、ルール化とファイルサーバーだけで運用することもできます。

■ファイルサーバー
「発生」の仕掛中文書から、「保管」まで、文書を収納することが出来ます。文書の共有化と情報漏洩防止のために、データを個人のPCには置かせず、ファイルサーバーへ置くことを義務付けている企業も多くなってきています。
自由にフォルダを作成したりすることが出来るので、運用にはルール化が必要です。

■ワークフローシステム
文書の作成元から発信し、承認や回付を行います。

■文書管理システム
文書を保管します。文書そのものが閲覧できると同時に、文書名や作成日などのデータも管理できます。文書を取り扱う際の様々な機能が備えられています。
文書管理システムを使う場合は、何を文書管理システムに入れるのかというファイルサーバーとの棲み分けをルール化し、周知しておく必要があります。

■アーカイブシステム
現用文書ではないが、組織にとって必要な過去の情報を管理するシステムです。社史編纂、資料室などで取り扱う歴史的資料などが対象となります。
以上、ペーパーレスオフィスの実現に向けて説明いたしました。
お問い合わせなどお気軽にご連絡ください。

コンサルティング事業部/石川

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