このサイトでも契約書に関する記事のアクセスが多く、この問題を抱えるお客様が多いことを示しています。今回は、よくある契約書管理の問題の解決方法を説明します。
契約書は、企業や団体などの組織にとって、とても重要な文書の1つです。
また、後から閲覧することがよくある文書でもあります。 しかし、その利用や管理に対する要求事項は、部門によって異なります。
文書のライフサイクルに沿って、契約書管理の問題点をあげてみました。 また、解決策をあげていますが、 ここでは、仕組みの構築や管理リストの工夫など、すぐに役立つ方法をあげてみました。
契約をすること自体、または、契約内容の許可を得るために、多くの組織では社内稟議に回すことになるでしょう。そして、契約書の種類やその取扱い規模に応じて、稟議先も変わっていきます。営業担当者からは、今、どこを回っているのか、いつ頃決裁がおりるのか知りたいという希望がよく出されます。
(解決方法)
紙の稟議書の場合は、稟議途中の見える化はなかなか難しいのが実情ですが、
・稟議書に契約書の重要度と承認希望期限を記載することにした。
※契約書のワークフローについての記事はこちら↓ 「契約書の承認ワークフローを効率化しよう」
社内決裁された契約書は、営業担当者に任されて自社や契約先との押印後契約書として完成されます。社内決裁された事実と押印された契約書のチェック機能が無いと、逐次契約書が保管場所に保管されず、長い間、営業担当者が持っていたりすることもあり、紛失の原因になります。
(解決方法)
担当者が無理なくできる契約書受入ルールを設定し徹底します。また、決裁済み情報との突き合わせを定期的に行います。
・押印済みの契約書を入れるボックスを営業マンが帰って来たときに通る場所に設定した。 ・法務部からの定期的な決裁済み契約書情報をファイリング担当者に通知するようにした。
このフェーズでの問題の多くは、ストックされた契約書の利活用です。
お客様から案件に対する契約書の提示が求められた時に、まずは、社内で類似案件の契約書を確認したいという要望はどの営業マンにもあるでしょう。ただし、うまく探すことができず、最終的には、参考にできる契約書が見つからず時間をかけて作成するといったことも少なくありません。
(解決方法)
顧客名や件名では、契約内容まで表せずうまく検索でヒットできないこともあるようです。
・案件内容の分類を作成して、契約書リストに付与した。 ・関連する製品やサービスのタグを、契約書をリスト化するときに担当者が指示するようにした。
社内にある全ての契約書を全ての社員が見てよいわけではありません。経営層だけが知るような契約であったり、拡散を防ぐために部内共有に留めておくような措置が必要とされることもあります。
(解決方法)
アクセス制限方針の検討を行ってから、ルールを設定します。
・原本(紙)の場合、配架場所(室)のアクセス制限や、什器のカギ管理にルールを反映させた。 ・電子化されている契約書は、情報システム上でアクセス制限にルールを反映させた。
契約の更新、契約が切れる時期の確認を定期的に簡単にをまとめて確認したいと管理者から希望があります。
(解決方法)
契約年月日、契約年などから更新日を割り出す仕組みが必要になります。
・契約書リストに契約年を入れて更新日が計算できるようにした。 ・毎月、法務部がチェックして専用のリストを配布し、営業担当が対応する仕組みを設けた。
いかがでしたか。先にご説明しましたように、解決策を、仕組みの構築やリスト作成の工夫などに絞ってご案内しました。組織の中で話し合って一歩一歩進められることばかりですね。 もっと根本的な問題を解決したいなどご相談がありましたら、こちらへ、お気軽にお問い合わせください。
コンサルティング事業部/石川
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