契約書の承認ワークフローを効率化しよう

契約書承認フローの効率化

契約書はどこの組織でも作成・管理されている文書です。今回は、保管や保存のためのファイリングではなく、完了文書となる前の処理伝達の効率化について考えてみます。

契約書のライフサイクルを文書管理のステップに当てはめると

他の文書と同様に契約書にも文書のライフサイクルが当てはまります。一般的な文書のライフサイクルは、①発生→②処理・伝達→③保管・保存→④廃棄となります。契約書に当てはめて考えてみますと、

①発生 契約書の起案・作成
②処理伝達 契約書の承認(稟議処理)、契約先との締結処理(発信、押印など)
③保管・保存 ファイリングルールに従い、契約書をファイリングする。
④廃棄 文書管理規程に定める保存期間満了となった契約書を廃棄する

 ※業種にもよりますが、契約書に関しては廃棄する企業は少なく、契約が満了したものでも長期保管をするところが多いようです。

図で表すと以下のようになります。

①発生 契約書の起案・作成 ②処理伝達 稟議処理 締結処理 ③保管・保存 契約書ファリング ④廃棄

契約書のライフサイクル

③は、完了した文書をどのように保管するかということが命題になります。この点については、以前、「組織の知カラ」でも取り上げました。

今回は、文書が完了する前段階の①発生、②処理伝達について文書管理の視点から考えてみます。

①文書の発生(契約書の起案・作成)

業務活動の中で、必要に応じて契約書の起案・作成をします。自社での規程に基づく場合も、あるいは契約先の意向によって契約書が発生する場合もあります。
ここでは、自社で起案し作成する場合を例として考えます。
作成を行う場合に、似たような案件の取扱いが確認できると効率があがります。そのためには、③の保管・保存をしっかりと行っておくことが必要になります。網羅的で検索性の高いファイリングを行えば情報活用に役立てることができます。

②処理伝達 契約書の承認(稟議処理)、契約先との締結処理(発信、押印など)

作成した契約書を上司に確認したり、契約先と締結処理を行うフェーズです。契約書の取扱いに関しては、比較的決まった手順を踏む企業が多く定型化しやすい処理となります。処理のフローを明らかにしたり、マニュアル化をしておけば、効率的になり、文書管理システムやワークフローシステム化もスムーズになります。
以下、社内での承認処理と契約先との締結処理について、定型化するポイントを説明します。

A.承認フローの全体像を明らかし合意をとる
承認フローについて、誰が、何を、どの順番で行うかを示しておきます。フローチャートで示すことによって、手順やその関係性が明確になります。

起案・作成部門 法務部門 承認者

全体フロー図

B.複雑な社内での承認処理を定型化する
全体フロー図では「契約案件承認」を1つの処理で表していますが、現実には、契約書の種類や状況によっては承認者が多くなり順序が複雑になったりするケースがあるでしょう。例えば、企業全体に関わるような重要な契約や、大きな案件(金額が大きい)ともなると、部門長より上位階層の承認が必要になる、取締役会の合議を取るなどということが発生します。
これらについても承認のルート表を作成することで明らかにしておけば、業務の定型化につながります。

以下は、承認ルート表の例です。前提になる組織図も合わせてご覧ください。

承認ルート

承認ルート表の例

組織図

組織図の例

c.契約先との締結処理
社内での承認が完了したら、外部との合意として契約先との締結処理のステップに入ります。契約先からの要望で修正が発生すれば、修正点について再度社内の承認を得るプロセスに戻ります。

全体フロー図(契約書の修正がある場合)

全体フロー図(契約書の修正がある場合)

D.承認の記録をとる
承認の記録は、稟議書などに記録されます。重要な契約であればあるほど、その決定までのプロセスを表す稟議書も同様に重要度を増します。契約書の稟議書の主な項目は、その起案者の部署・氏名、顧客名、契約書種類、契約書名、内容などが一般的です。
これら記録された項目をデータベース化して管理すると、記録の管理や検索などに利用することができ業務効率がアップします。

稟議書の例とデータベース化のイメージ

稟議書の例とデータベース化のイメージ

 

 

稟議書を紙ベースで回付しているような場合、なかなか稟議システムやデータベース、EXCEL等の表管理などなじまないこともあります。そういった場合は、今まで使用していた紙の稟議書をそのままデータベース化できるクラウドサービスもお勧めです。

※コラボフロー(株式会社コラボスタイル)

E.処理の完了による完成した契約書の受入
捺印されて完了した契約書は、③保管・保存のプロセスに移行されます。ここで、契約書のファイリングを行います。

 

最近の動向として、契約書は閲覧回数が多いことから利便性を考慮して電子化を行い、契約書管理システムなどに登録する企業が増えています。その場合は、完了した契約書の処理は、紙の保管と同時に電子化のステップを入れるようにします。契約書管理システムを前提とするのであれば、契約書の承認からシステムを利用して承認の記録と電子化情報を残す方法もあります。

※MyQuick契約書管理モデル(インフォコム株式会社)

手順を定型化・簡略化して効率をアップする

今回は、契約書の②処理・伝達の部分を考えてみました。マニュアルで運用する場合も情報システム導入する場合も、ルールの作成や業務の定型化を前提に見直すと効率アップがはかれることでしょう。

ルールの作成や業務の定型化

ルールの作成と業務の定型化

※契約書の電子化については以下の記事をご参照ください。

コンサルティング事業部/石川

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