光ディスクの長期保存

CDやDVDなどの光ディスク。長期保存の電子ファイルを保存するのに利用している企業も多いと思います。
今回は長期保存という観点で光ディスクと他のメディアの比較や、長期保存対策などについてご紹介します。

保存媒体の比較

電子ファイルを保存するのに利用されている媒体はいくつかありますが、
どの媒体が最適なのでしょうか。
いくつかの媒体を例に挙げ、比較してみます。

耐用年数については磁気テープのほうが長いと言われていますが、
磁気テープは媒体の脆弱性に不安が残ります。
その他のHDDや半導体メモリは脆弱性、耐用年数共にリスク大です。
長期保存という観点では、光ディスクが最も適していると言えます。

光ディスクの劣化要因と対策

長期保存に光ディスクは適していますが、様々な要因で劣化することもあるので、注意が必要です。
劣化の要因と対策は次のようなものになります。

劣化要因の多くは、保存環境とメディアの品質であることがわかります。
以下ではこの保存環境の対策とメディアの品質確保の対策をご紹介します。

光ディスクの最適な保存環境

光ディスクの長期保存については、JIS Z 6017 : 2013で規格化されています。
規格では、光ディスクを保存する上での良好な環境下を次のように示しています。
また、その他のポイントとして、
・盤面に収録内容の概要(タイトルや管理番号)を記載する。
・ケースに入れて保存する。
・記録媒体ごとに、収録されているデータファイルのインデックスも一緒に格納する。
などがあります。

光ディスクの品質確保

光ディスクの品質を測定、確保するためにディジタルエラーの値を検出します。
ディジタルエラーとは、CDやDVDに記録する時、または記録したデータを読み取る時に発生するエラーの割合のことです。値が高ければ高いほど、媒体の品質レベルが低く、劣化が進行しているということになります。ディジタルエラーの測定は、専門の測定機器を使用して行います。測定をするタイミングは、データの書き込み時と、書込み後5年周期で定期検証をするのが望ましいと規格にはあります。
全体の検査フローとして、JIS Z 6017 : 2013では次のようにされています。
データ書き込み時(初期品質検査)と定期検査時において、
後述するディジタルエラーの値が基準値をオーバーしていた場合には、
媒体移行などの対策を講じなければなりません。

エラーレートを検出する=初期検証=

まず、電子ファイルを光ディスクに焼くときにディジタルエラー値を検出します。
その時の判定基準については、JIS Z 6017 : 2013で次の通り示されています。
記録品質としては、状態1の値が合格で、
状態2の場合は不合格とし、必要に応じて再作成をするよう規格では示されています。

ディジタルエラーを検出する=定期検証=

JIS Z 6017 : 2013では、最初の書き込みから5年程度を目安に検査をするよう示されています。
5年経過してどのくらい劣化したかを数値で確認、その値に応じて対策を講じます。
値に応じた対策を講じなければ、いざファイルを開きたいときに見ることができなくなってしまいます。

マイグレーションをする

マイグレーションとは、電子ファイルを最適なメディアに移し替えることを言います。
ディジタルエラーの検出結果において、エラー数値が高かった場合、あるいはデータフォーマットやメディアの規格が更新されたときにマイグレーションを行います。
ディジタルエラーの検出はしなくても、定期的に保存しているメディアの検査とマイグレーションの計画をルール化しておくことが必要です。
規格でも保存する文書の保存計画に応じて頻度を決めるよう定めていますが、少なくても5年に一度はするようにしましょう。

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