文書の長期保存対策!

どんな組織でも様々な文書を保存しています。
中でも長期保存文書は、対策が講じられていないと、経年劣化により文書が見られなくなったり、膨大な保存コストがかかるなどの恐れがあります。今回は文書の長期保存対策に焦点を当ててみます。

保存文書とは?

保存は下の図の通り、文書のライフサイクル上で後半に位置しています。

保存文書とは廃棄の一歩手前で、「活用頻度は減ったけれども残しておく必要がある文書」のことを指します。
保存文書は紙の場合であれば、オフィスではなく内外の倉庫に収納するのが一般的です。
電子ファイルの場合はファイルサーバに長年放置されている企業も多いのではないでしょうか。

通常、企業が活用しないのに残しておく必要があるのには、次のような理由があります。

①法で義務付けられている
②業務上の必要性
③裁判などの係争対応
④利害関係者への説明責任
⑤歴史的価値の保全
⑥ブランド的価値の保全
⑦ナレッジ

反対にこれらに該当しない文書は原則、
必要ないということになります。
通常保存文書は大量にありますし、毎年発生します。
コストがどんどん増加していくので、
最低年に1度は見直して、不要な文書は順次廃棄しましょう。

紙媒体と電子媒体

文書を保存する媒体として、主に紙媒体と電子媒体があります。
それぞれ強みと弱みがあり、その特徴は下の図のようになります。

利便性という面では、当然のことながら電子媒体が優れていると言えます。
検索やコピー、共有などが即座にできる媒体です。
また近年ではストレージのコストも下がり、
大容量の保存が可能となりました。
一方、耐久性や完全性という面では、
やはり現状では紙のほうが優れていると言えます。
耐久性を考えると、電子媒体の場合は直接的な衝撃に弱いという面がありますし、
経年劣化でファイルが壊れても気づきにくいという面があります。
完全性においても、現在は改ざん防止などを担保する方法は様々ありますが、
紙に比べればそのリスクは高いというのが現状です。
こうした特徴を踏まえて保存媒体を選択する必要があります。

紙文書の長期保存対策

10年保存、30年保存、場合によっては永年保存に指定している文書もあると思います。
それらのように長期的に保存する場合は、保存条件に留意する必要があります。
紙は特に、高温多湿な環境や、酸、光、その他大気中の汚染物質などに弱く、これらのダメージを受けると劣化が進行する恐れがあります。
通常のダンボール製の文書保存箱は酸性で、長期保存には最適ではありません。
そのため長期保存に適した保存容器=アーカイバル容器=で保存する必要があります。こうしたアーカイバル容器を作る専門の会社があります。

株式会社資料保存器材
http://www.hozon.co.jp/

資料保存器材のアーカイバル容器は、文書を劣化させる外気中の汚染物質をシャットアウトするとともに、文書そのものから発生する酸性ガスを吸収したり、湿度変化が資料に与えるショックを緩和する効果を持っています。(資料保存器材社カタログから抜粋)

組織が文書の長期保存を考える際には、このような対策を講じなければなりません。

電子文書の長期保存対策

電子(化)文書の長期保存についてはJIS Z 6017でも規格化されていますが、
ポイントとしては大きく3つあります。

1つ目のポイントは、
長期保存に適した記録メディアと記録ドライブを選定するということです。
電子ファイルを長期保存するためには、
記録される側のディスクの選定と、
記録するための装置であるドライブ、
この2つの選定とその相性がカギになります。
国際規格ISO/IEC10995または、
ISO/IEC16963が定める光ディスク寿命推定試験など、
この規格に準拠した試験を行い、
その推定寿命が30年以上と確認された光ディスクを使用することがポイントです。

長期保存用のドライブは、
長期保存用光ディスク用にチューニングされ、
良好な記録品質が確認されたドライブを使用することがポイントです。

2つ目のポイントは、記録品質を確認することです。
記録品質は、「PIエラー値」と呼ばれるエラーの値で数値化することができます。
このエラーの値はエラーチェッカーと呼ばれる装置で測定します。
下の表は、
JIS Z 6017『電子化文書の長期保存方法』に定められている表で、
PIエラー値に応じて記録媒体の品質を客観的に判定する指標になっています。
3つ目のポイントは、メディアを優良な環境で保管することです。
DVDなどのメディアには苦手なものがあります。

苦手なもの①:湿気 → メディアの反射膜が酸化します
苦手なもの②太陽光 → メディアの色素幕が劣化します
苦手なもの③高温 →ディスクが変形したり歪んだりします

これらの環境下で保管すると、
突然データの読み取りができなくなります。
外見では劣化の状況の判断がつきにくいところが、
こうしたメディアの怖いところです。
そこで対策は以下のようなものになります。

対策①:温湿度管理
→温度を10~25°C、湿度を40~60%に保つようにします。

対策②:暗所での保管
→専用保管庫または専用キャビネットに保管し、直射日光は避けるようにします。

対策③:専用ケースで保管
→積み重ねたり横置きしたりせず、専用ケースに格納して縦置きで保管するようにします。



弊社では、官公庁や自治体、民間企業などの様々な組織に、
長期保存文書を安全に保存するためのお手伝いもしています。
今の保存方法に不安がある方は、ぜひお問い合わせください。

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