紙文書の電子化の進め方

業務効率化を図るためなるべく紙をなくし、電子化をしてペーパーレスオフィスに移行しようとしている企業は多いと思います。しかし電子化がなかなか進まずに挫折してしまう企業も少なくありません。今回は文書の電子化の進め方についてご紹介したいと思います。

対象文書を決める

まずは電子化する文書を選定します。
ペーパーレスオフィスを目指すからと言って、
なんでもかんでも電子化しようとすると無理が生じます。
電子化作業は、そのほとんどが人の手間であるため、
電子化する数量に応じて人件費が膨らみます。
そのため、電子化する対象文書は絞り込んで選定することが必要です。

選定の軸としては、「場所」と「文書種別」があります。

場所の軸は例えば、「〇〇階のオフィス」「倉庫」「〇〇部」など、
場所を特定して電子化する文書を選定します。
スペースを空けて会議スペースを創出したいなどと言った場合がこれに当てはまります。

文書種別の軸では、「契約書」「〇〇帳票」「マニュアル」など、
文書の種類を特定して電子化する文書を選定します。
文書の種類別の選別に際しては、次のような基準で考えるのをお奨めします。

・共有化して活用する価値がある文書

・検索スピードが求められる文書

・電子化すれば倉庫に保存できる文書

・電子化すれば廃棄できる文書

・電子化して原本性が確保できる文書

これらの観点で対象文書を絞り込んでいきます。

対象文書の状態を把握する

対象文書を絞り込んだら、それらの文書の形状や量などについて調査します。

例えば契約書であれば1枚ペラのものもありますし、
袋とじ状態のものもあります。

文書の種類別、形状別にどのくらいの数量(ページ数)があるかを調査してリスト化していきます。

スケジュールを決める

電子化作業を始めるにあたり、どのくらいの期間で終えるかを決めます。
これは先に述べた数量と、スキャナの台数と処理能力、確保できる人員などから計画します。

例えば電子化対象文書が50万枚あったとします。
スキャナの処理能力が1,000枚/時間だとしたら、
1日7時間稼働するとしてスキャニング作業だけで70日くらいかかる計算になります。
スキャニング作業の前後には、原稿のホッチキス外しやファイルへの収納作業などの付帯業務が発生するため、その期間も設定しなければなりません。

このようにしておおよそどのくらいの期間を要するかを予測し、
条件に見合った機材と人員を用意します。

スキャナを決める

使用するスキャナは、電子化対象文書の状態によって決定します。

1枚もののペラ原稿であれば、
日常使用している複合機や、一般にADFと言われる自動原稿送り装置を搭載したスキャナなどを使用します。

契約書のように袋綴じされている原稿の場合は、
「フラットベッドスキャナ」や「フェイスアップスキャナ」と言われるタイプを使います。
どちらも原稿をスキャナに置いて取り込むタイプになります。
図面であれば大判原稿を取り込むスキャナがあります。
このように原稿の状態に応じて使用するスキャナを選定していきます。

仕様を決める

仕様とは解像度をはじめ、
ファイル形式やカラー/白黒などのほか、
フォルダとファイルのディレクトリやファイル名までを含みます。
どのような仕様が適しているかは文書によって異なるため、
各文書の所管部署と十分に打合せをして決定するのがよいでしょう。

挫折しないためのポイント

ペーパーレスオフィスを目指して電子化に取り組もうとしても、
途中で挫折してしまう企業も多くみられます。
最後に挫折しないためのポイントをご紹介します。

・対象文書を絞り込む
先にも述べた通り、全てを電子化しようとすると膨大ば時間とコストがかかり、
挫折の大きな要因となります。
電子化が本当に文書に絞り込んで進めることが大切です。
ペーパーレスオフィスを進める場合には、
これまでストックされた文書の電子化は絞り込んで行い、
これから発生する文書については大部分を随時電子化していき、
ペーパーストックをなくす方向にしていくがよいと思います。

・十分な作業スペースを確保する
作業スペースが狭いと作業効率が低下し、
思うように電子化が進まずに挫折する恐れがあります。
また狭いと作業者の身体的・精神的負担にも影響します。
オフィスの端っこのこじんまりとしたスペースで行うのではなく、
なかなか難しいかもしれませんが、会議室などの十分なスペースを用意しましょう。

・一気にやる
ストック分の電子化は、短期間で一気にやるのがポイントです。
長期化すればするほど挫折しやすくなります。
仕事の手が空いたときなどと考えているといつまでたっても終わりません。
だれがいつまでにどの文書をやるか、明確に決めておきましょう。

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