自分で出来る文書管理ルールの見直しと実行計画

会社として文書管理のルールがないために、「リスクを感じている」とか「社内の情報資産が効果的に使えていないのではないか」という相談を受けることがよくあります。

今回は、お客様が自分でできるルールの見直しや実行計画について説明します。

文書管理ルールの必要性

文書管理のルールが整備されていないために、管理が部署別、グループ別、個人別で全社的な統一性が無く、文書が探せないとか管理上のリスクを感じるなどの相談を多く受けることがあります。
文書管理には守る機能と拡げる機能の2つの方向の機能がありますが、この2つの機能不全に問題があります。

■守る機能
文書や情報がうまく守れていない、または、リスクがあるなどです。
具体的には、
   ・近年急速に普及したITデバイスの利用について
    文書管理のルールが追い付いていない
    「PCやスマートフォンの情報持ち出し」
   ・紙文書の増加でその置き場所が適切ではない、
    機密文書なのに鍵のかからないキャビネットに置かれていることや
    目につきやすい場所に置かれている。
   ・電子文書を保管するファイルサーバーについて
    「不適切なアクセス権」が付与されている。

などがあげられます。

■拡げる機能
社内ノウハウを整備して、もっと効率的・効果的に情報の共有を行いたいのに、
   ・情報そのものの粒度もバラバラ、共有する人は限られている。
   ・共有した情報が体系的に整備されていない、
    結局は社内のノウハウが属人化してしまう。
   ・社内の情報資産を効果的に使いたい。

などとなります。

文書管理のルールにおける漠然とした問題

ルールの策定と解決策の実行

■ルールがあればいい?

それでは、上記の問題点に即したルールを作成すればいいのでしょうか。そうなったときに具体的にあなたの組織では何をしますか?

例えば、社内の状況を見直してみると、
    ・ルールの最上位である文書管理規程は存在している。
    ・文書管理規程がこのままでいいのかわからない。
    ・細かい内容はどこに示したらいいのか。
    ・ルールの体系はどうしたらいいのか。
    ・ルールがあれば社員が実行することが出来るのか。

ということが疑問になりませんか?

■文書管理を実行する

また、何とかルールを策定して、次にそれに基づいた実行をすることになります。具体的には以下のようなことを行うことになります。
    ・実行計画策定
    ・ルールの説明を社内に行う
    ・ルールに基づいた削減活動
    ・整理活動(情報システムの導入も含む

しかし、策定したルールでいいのか、実行計画はこれでいいのか、それらを正しいのかをどうチェックしたらいいのでしょうか。

問題点から解決策へ
一般的なルールや解決策を当てはめて実行する、ソリューションを導入するのも一つの方法です。
しかし、より、会社として納得のできるルールの策定や実行計画の策定を行ったほうがいいですよね。でもそれにしては、根拠となる情報が少ないと思いませんか。

文書管理リサーチプロジェクト

・どんなルールを作ればいいのか?(何が足りないのか。)
・何から始めればいいのか?(優先すべき事項は何か。)

これらの答えを得るために現状調査をお勧めしています。つまり、文書管理リサーチプロジェクトを進め、そのリサーチ結果をルールや実行計画の策定する根拠を得ることが出来ます。

リサーチすることで納得のいった解決策へ
では、このリサーチは自社でどのように進めていけばいいのでしょうか。それには以下の5つのポイントがあります。
     ①リサーチプロジェクトチームの結成
     ②現状の文書管理ルールの棚卸し
     ③物量を測る
     ④保有している文書の傾向を知る
     ⑤会社の要求事項を知る

では、これらを順を追って説明していきましょう。
また、以前に掲載した次の記事も参考にしてみてください。

①リサーチプロジェクトチームの結成

リサーチを実際に進めていくメンバーを集めてプロジェクトチームを結成します。このチームの責任者に役員クラスを置いておくことで社内の協力がスムーズになります。また、主たるメンバーには、文書主管部門(総務部など)や情報システムのメンバーを入れておきます。
スケジュールや作業分担なども決めておきます。

②現状の文書管理ルールの棚卸し

今のルールについて、把握を行います。
     ・文書管理規程
     ・マニュアル
     ・各部のローカルルール

などについて体系的になっているか整合性が取れているかを確認していきます。この時、標準的なルールを基本としてそれとの違いをチェックポイントとして検討していくと網羅性がアップします。

※標準的なルールのモデルとして、文書管理規程などのプロダクト販売も行っています。サンプルはこちらです。

③物量を測る

現在どれだけの量の文書を持っているかを把握します。
     ・紙文書 
      fm(ファイルメーター)を計測します。
      これは、文書を立てて何メートルあるかを測っていくものです。
     ・電子文書 
      ファイルサーバーなどに保有しているファイルの容量や数量を計測します。
これらは、削減目標を決めたり、効果測定を行うときに特に役立ちます。

④保有している文書の傾向を知る

どんな文書があるのか文書そのものから調べていきます。部門によってその保有傾向が異なります。文書の種類によって、電子に向くもの、紙保管である場合には特殊な容器を必要とする場合もあり、整理の計画に関して重要な項目となります。

⑤会社の要求事項を知る

各立場の人に文書管理で困っていることや問題視していること、望ましい姿など聞き取ります。

■対象者
対象者の候補は以下のとおりです。
     ・経営層 会社の情報を集約して見ることが必要です。
     ・管理職 部門やその任務に応じた視点を持っています。
     ・業務担当者 現場で工夫していることや困っていることなどの
          情報を持っています。

■聞き取りの方法
     ・アンケート
      広く聞き取りを行うことが出来ます。
      したがって、各立場の人への聞き取りが比較的容易です。
     ・インタビュー
      深く聞き取りを行うことが出来ます。
      ただし、1人当たりの時間がかかりますので、対象を絞って行います。
      アンケートと異なり、一つの質問から想定外の答えが返ってくるかもしれません。
      具体的には経営層の意外な悩みに驚いたり、
      1担当者であってもその意識の高さやアイディアに感銘したりすることもあります。
      答えに対してさらに質問をしてそれらをもっと掘り下げていくこともできるのが
      インタビューの良いところです。

リサーチ結果の報告と文書管理実行計画の方向性の決定

データを収集したら、次にそれらを分析して解決の方向性を探ります。
これでデータを裏付けにしたルールの策定ができることになり、つまりは現状に即した実行計画の策定に進められることになります。

■■ まとめ ■■

文書管理は、最終的には会社全体が関わるものです。全体の協力を得て進めていかなければなりません。納得感のあるルールの策定や実行計画がとても重要です。そして、その根拠となるリサーチはなるべく行うべきでしょう。
この回では、お客様ご自身でリサーチを行うことを前提に説明しましたが、リサーチを文書管理コンサルに依頼するのも1つの方法です。

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コンサルティング事業部/石川

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