ナレッジマネジメントのはじめの一歩から活用まで(1)

企業は、毎日、大量の文書を生産しています。これらの文書をどう生かして生産効率を高めるのか、あるいは、どう創造性につなげることが現代における課題となっているようです。

また、働き方改革などにも後押しされて、それらの課題の重要性が高まっています。

今回は、文書をナレッジとして生かすことに焦点をあてて文書管理(基礎)、情報収集(発展)、利活用(循環)について考えてみましょう。
  • 第1回 基礎:ナレッジマネジメントの基礎となる文書管理
  • 第2回 発展:ナレッジの発展!積極的な情報収集を検討する
  • 第3回 循環:情報の利活用

第1回 基礎:ナレッジマネジメントの基礎となる文書管理

ナレッジマネジメントの「ナレッジ」とは?

このサイトでは、ナレッジマネジメントに関する記事を過去にも掲載しています。
文書管理を行っていることがイコールナレッジマネジメントが行われていることではありません。
ただし、ナレッジマネジメントが行われているのに文書管理がなおざりになっていることはないでしょう。

このことから、文書管理はその基礎となると言えます。

文書管理が「文書」を対象としていますが、ナレッジマネジメントのナレッジとは何を対象としているのでしょうか。

辞書などには「知識・情報」というような広義の意味、
組織に焦点をあてた「組織の知識・経験・事例・ノウハウなど」と案内されています。

企業にとって、明らかな顧客事例や製品製造ノウハウは、これらには間違いなく該当しますが、知識や経験はどこにあり、何に含まれているのか疑問に思ったことはありませんか。

ナレッジは現場にある


知識や経験は現場にあり、現場で採取することができます。

では、いったいどんなものが現場で採取することができるのでしょう。

・提出済みの提案書
営業活動が顧客別に縦割りになっており、提案書を共有することがない。各自の文書を共有する習慣がないため、見せてもらいにくい。

・失注案件の資料
案件が失注すると関係者だけで静かにその営業プロセスが終了する。関係者以外は、顧客名や案件名すら知らない。

・取扱い商品の情報
提案などに使った商品の説明を担当者は聞いているが、他の人は聞いていない。資料がただ置いてあるだけで、提案への生かし方までは伝えられていない。

・製造現場での人の動き
マニュアル化されていないが習慣となっている、製造現場の動作については、特に文書化されていない。現場では当たり前に行われているが、重要なノウハウが含まれている。

いわゆる前線には情報があり、それが企業の上層部や中央には伝わりにくい現状があります。

ナレッジは文書のライフサイクルの中にある


今述べたナレッジは、その企業活動によって、ステータスを変えながら流れていきます。

文書であれば、
①発生
②処理
③保管
④保存
⑤廃棄

という、文書のライフサイクルです。
この中で、①②は発生したばかりの新しいもので現場にあります。
③④については、なんどか整理選別され、生き残ったものとなります。

ナレッジが共有出来ない問題とその理由

ナレッジが共有出来ない理由を考えてみました。

①担当者による囲い込み
オレオレ主義
誰でも承認欲求はあるものです。情報を持っていればライバルよりも有利となります。このため、情報を囲い込もうとする人もいます。一般の人は自分の徳にならなければ、面倒なことはしません。
しかし、それを企業が許してしまえば企業の力が弱体化してしまいます。

②ステータス毎に異なるシステムの利用
これも原因の1つではないかと考えています。
営業用の「CRM:顧客関係性マネジメント」と、受注管理システムは異なり、ファイルサーバーが存在するなど、それぞれの部門やその時の会社の課題に応じて導入してきたシステムにデータが分散して入れられています。

③文書管理体制はあっても実践するアドミニストレーターがいない
文書管理に導入した体制は会社を挙げてそれを実行するためにはなくてはならないものです。また、責任者に経営層を入れ、事務局を作り、各部に実践をする管理者をおいています。
この体制の上に、毎日の文書管理の実践、ナレッジの収集、利活用の支援を手を動かし実践する人物(アドミニストレーター)を配置します。部門横断的かつ、情報システムをも横断的にナレッジの視点で支援します。

文書管理とその上でのナレッジマネジメントへの一歩

今まで説明してきたことをまとめますと、
ナレッジマネジメントの基礎として「文書管理を実現する」その上で、
統合的な管理を行うために専任のアドミニストレーターを配置するのがベストと考えられます。

御社もさらに上を行く文書管理を行ってみませんか。

コンサルティング事業部/石川

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