秘密文書の管理を文書管理で徹底させる!

秘密性の高い文書が、日常業務において、執務室の中で氾濫したり、放置されたりしていないでしょうか。ここでは、秘密文書の管理方法について、振り返ってみます。

秘密文書の管理の問題

仕事で使用する文書はそのほとんどは「社外秘」です。また、営業や保守などの部門はお客様の情報を一時的にお預かりして仕事進めることもあり、「プロジェクト外秘」や「部外秘」となることもあるでしょう。管理部門では、会社の予算書や従業員の情報など機密性の高い情報を常に取り扱っています。

しかし、それらが紙文書の場合には、執務室の机の上に置かれたままになっていたり、放置されたまま外出や帰宅したりということがないでしょうか。

電子文書においては、共有のハードディスクに置かれたままで誰でも見られる取り出せる状態になっていないでしょか。

秘密文書の取り扱いは以下の問題が多く見られます。

・何が秘密文書なのか特定されていない。 ・従業員全体に秘密文書を管理する意識が浸透していない。 ・秘密文書を管理するキャビネットやシステムがあってもルールが整えられていない。

ある公立の学校では、生徒の個人情報を含むファイルがいつの間にかなくなっていたそうです。そのファイルは、鍵のかからないキャビネットに保管されていたとのことですが、ある時にそれを利用しようとした職員が無くなっていることに気づいたそうです。

この事例から秘密文書の取り扱いについて学べることは、

・秘密文書の管理ルールが確立されていなかった。  →管理ルールと具体的な格納場所と格納方法を徹底する。 ・職員の秘密文書に対する意識が甘かった。  →秘密文書を特定し、みんなでそれを共有する。取扱いに関する意識を高める。

ということではないでしょうか。

まず、秘密文書を特定する

何が秘密文書に該当するかをリスト化しておく必要があります。通常はファイル管理表の一つの項目として秘密区分を設け、そこに秘密区分を書き入れます。

秘密区分の種類は、一般的には極秘、部外秘、社外秘、個人情報などがあります。これら秘密区分に関して、それぞれに具体例、取り扱い方法などを定めておきます。従業員がルールを適用しやすいようにしておくのです。

管理ルールと場の確立

紙文書、電子文書でも管理ルールとその収納場所である場を見当する必要があります。

秘密(紙)文書のファイリング方法

■分離保管 紙文書で機密性の高いものは、通常の文書とは別にして鍵のかかるキャビネットに収納します。鍵をしまう場所にも注意が必要です。 文書をキャビネットから出して別の場所で使用する時には施錠し、使用後にキャビネットに収納して再度施錠し、開錠されている時間が短くなるようにします。また、最後に帰宅する社員が施錠を確認するようにします。

■秘密表示 秘密文書あることを示すラベリングを行います。ファイルや文書そのものやフォルダに秘密であることを示します。秘密区分に合わせてラベリングも変更するとよいでしょう。スタンプやシールなども有効です。

検索結果の文書 文書全体 見つからなかった文書 検索された中で欲しかった文書

ラベリングの例

秘密(電子)文書の管理方法

■媒体に格納された電子文書

・分離保管とラベリングは紙文書と同様

機密性の高い電子文書がDVD_ROM、USBメモリやハードディスクドライブなどの媒体に保管されている場合は、紙文書と同様に鍵のかかるキャビネットに保管します。また、機密区分に応じたラベリングをシールなどで行います。

■サーバーなどに保管する電子文書

サーバーなどに保管する場合は、フォルダ分けを行い機密区分に応じたアクセス権の付与を行います。ファイルへのアクセスが限定されるので権限のない人はその秘密文書を閲覧することができなくなります。

また、電子文書の場合にはそのファイル自体にラベリングや暗号化などを行うことができます。

・ファイル名に秘密文書であることを示す。 ・デジタル透かし情報を付加する。 ・ファイルの開封時にパスワードを要求するように設定する。 ・ファイルを暗号化する。

文書管理のルールに基づいて、電子文書も上記のようにファイルサーバーやファイルに付与可能な機能を組み合わせて実現することが可能です。ただし、ファイルやその種類(PDFやOffice機能)、ファイルシステムなどそれぞれから高度な機能が提供されており、それ故に管理が複雑になってしまったり、利用者の手順が増えてしまったりすることもあります。そうなってくるとせっかくの管理方法も「めんどくさい」、「わからない」という理由でいつの間にか実行されなくなってしまうのはよくある話です。

管理の手順を少なくする、社員に余計な手間をかけさせないようにルールに基づいた手順を検討します。

統合型の文書管理システムは、管理者や社員の手順を簡略化し、文書を守るアクセス権の付与もわかりやすく実現するなど、煩雑になりがち秘密文書の管理に有効です。しかし、管理ルールのないところに情報システムを単に投入してしまうのは、失敗の元になりますので、まずはルールから振り返ることをお勧めします。

※秘密情報のアクセス体制構築についてはこちらの記事をご覧ください。

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コンサルティング事業部/石川

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