文書管理を成功させる方法!その1~基礎固めの実践~

文書管理を始めようというと、すぐに考えがちなのは文書管理システムの導入などのIT化。しかし残念ながら、システムが文書管理を解決してくれるわけではありません。文書管理システムを導入するにしてもその効果を最大限発揮するには、事前に文書管理を行うための「基礎固め」が必要となります。

文書管理を行うための基礎固めって何?

基礎固めとは端的に言うと、キャビネットにある紙や、サーバにある電子ファイルを整理して、それを維持するためのルールを作ることです。この基礎固めが無いままにシステム導入を図り、失敗したという事例をよく聞きます。具体的には、

・(システムがあるから大丈夫!と言って)逆に電子ファイルが、サーバ内に氾濫した ・電子データも結局紙に出すため、紙と電子ファイルの両方が増えた ・外部から収受した紙文書と、それに関連する電子ファイルの整合性が取れない

等々です。 もちろん、優秀な文書管理システムはいくつかあります。その優秀な機能を存分に発揮させるための事前の準備が必要なのです。

基礎固めその1 ~へらす~

紙文書にしても電子ファイルにしても、まずは絶対量を減らすこと。つまり不要なものを削減することから始めます。捨てる量の目安は、50%~70%減。 「え~、そんなに捨てられないよ-」という声が聞こえてきそうですが、大丈夫です。捨てられます! 文書量が減らない理由にはこのようなものがあります。

・「念のためとっておこう。いつか使うかもしれない」という念のため精神がある ・捨てていいもの・残すものの基準がない ・削減を効率的に進めるための手順が確立されていない ・目標設定が不明確である

などです。 この「へらす」の作業をしっかり行っていないと、システムを入れても効果を発揮できません。サーバの中が氾濫したままでは、どんな優秀な検索エンジンでも、参照したい文書に絞り込むことは困難です。

基礎固めその2 ~しくみをつくる~

「しくみをつくるとは、日常の運用ルールを定め、組織に人たちに従ってもらう仕組み作ることです。具体的には以下のとおりです。

①すてるしくみ 先ほどの「へらす」のところで紙や電子ファイルの減量を行っても、そのままではすぐにいっぱいになってしまいます。廃棄手順や廃棄基準に従い、日常からすっきりとしたオフィスとサーバに保つことが大切です。

②共有するしくみ 文書の私物化は、業務の属人化を生みます。業務の属人化は、メンバー同士の連携やコミュニケーションを困難にし、業務効率の低下、人事異動の停滞を発生させ、組織力を奪っていきます。組織を活性化していくためには、一人一人が日ごろから文書を共有する意識を持ち、互いの仕事を理解しあうことが大切です。

③探せるしくみ 参照したい紙文書や電子ファイルを、すぐに探し出せる環境を作らなければなりません。それには、分類(フォルダ体系)の構築と、フォルダ名・ファイル名のネーミングルールの統一化をしなければなりません。これらを行うことで、参照したい文書を、誰もが視覚的に探し出し、特定することができます。ここで注意することは、紙文書と電子ファイルとで整合性のとれる分類体系を構築することです。 この分類構築とネーミングルールの統一には、メンバーが納得するような合意形成が必要です。そしてその合意を得るまでには、メンバーの意見をまとめ、リードするファシリテーターの存在が不可欠になります。

④標準化するしくみ 上記の①~③を標準化するため、文書管理規程などを作成します。ドキュメントに起こすことで、組織のメンバーの共通の理解が得られ、ルールとして確立するのです。

基礎固めその3 ~つづける~

ここまで様々な取り組みを行い、ルールが確立されました。しかし放置しておけば、あっという間に紙文書は氾濫し、ファイルサーバも電子ファイルで溢れかえります。せっかく確立したルールが守られているかをチェックするため、定期的な監査を行う必要があります。ISO認証などと同様に、定期的なチェックと改善を行うわけです。

発展させる

ここまでの基礎固めが終わったところで、文書管理システムの導入を検討します。電子ファイルは「分類構築」の段階で整備されているため、文書管理システムでもそれを踏襲します。 また紙文書も、必要なものはスキャニングを行い、電子化します。電子化したデータも当然、事前に構築した分類体系を踏襲し、システムに登録します。 このようにしておけば文書管理システムの機能を最大限発揮することができます。分類を構築する段階で、紙と電子ファイルの整合性をとっていますので、システムの機能を活用し、「顧客名からたどる」「書類名からたどる」など、多様な切り口で文書を探すことが可能になります。不要な文書も無い状態なので、検索結果も絞り込まれ、すぐに参照したい文書を探すことができるということになります。

基礎固めから始めて、このように発展させていくことで、「業務効率化」「顧客対応の迅速化」「組織活性化」などが実現されるわけです。

コンサルティング事業部/鈴木

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