契約書や見積書、社内の通達や、近くにある神社の寄付依頼や消防署からの通達まで、毎日毎日、紙の情報が蓄積されています。もし、全て電子化できていたらどうでしょう。あなたは、PCの前から起ち上がることもなく、仕事を続けて行くことが出来るはず。
電子化できたらどうなるのか、電子化するにはどうするのか。考えてみましょう。
仮に20年分の契約書が100万件と、営業担当者が顧客に提出した提案書が300万件あったとします。これらは全て紙資料で管理されているため、閲覧したければファイルされている書架や倉庫に出向いて、年度のあたりをつけてあとは紙をめくって探すしかありません。探す時間があまりにもかかるので、参考資料を見ずに新規に文書作成をした方がいい場合もあります。ここで、契約書全てと提案書全てを電子化すればこの問題は解決します。
改善1:キーワード検索を行うと該当する文書が引き出せる。
改善2:該当する文書をPC等で閲覧することができる。
改善3:電子化した文書を全部廃棄して倉庫代を節約できる。
改善1のキーワード検索を行うには、キーワードをつけなければなりません。つまり、データ化する際に電子化したデータと関連させて、キーワードを誰かが入力しておかなければなりません。
改善2では、全部電子化されていればPC等で閲覧することが出来ます。ネットワーク上にあれば別の場所で同時に他の人が閲覧することも出来ます。でも、電子化後、閲覧されるものもあればされないものもあるかもしれません。
改善3は要注意です。社内の利便性が果たせたので問題なしとはなるかもしれませんが、文書の種類によっては法定保存期限が定められているものもあります。また、e-文書法で電子化文書でも法的要件を満たせることになっているものもあります、電子化する際にある一定の条件が定められています。しかし、ひとつの文書は複数の法律に関与していることもあり、ある法律の条件で廃棄しても問題がなくても、他の法律では廃棄できないこともあります。
そして、改善1と2双方で言えることですがデータ作成には費用がかかります。この2つ場合は、ページ毎の画像データの作製と件数ごとのキーワードデータの入力が必要となります。
文書の廃棄をする時の判断基準としてよく言われる法則です。ここでは廃棄という観点ではなく、電子化という観点で考えてみたいと思います。 ※米国記録学会のナレムコ(米国記録学会(National Records Management Council)
仕事で組織の人間がよく閲覧するものは電子化する価値があります。費用対効果を考えると電子化するしないを選別することが重要です。
今回は、例として契約書と提案書をあげてみました。この2つで考えてみましょう。
契約書は、どの会社でもある程度きちんと年代順に管理されていることが多いです。また、EXCEL等でインデックスデータを設けて何が存在しているかや現物へのアクセスも可能であったりします。ここまでできている文書であれば、ある年代以上は電子化し、古い契約書は、倉庫保管しインデックスデータを確認して取り寄せるという方式でも、今より遙かに業務の効率が上がり、かつ費用は抑えられるでしょう。
提案書の方はというと、私たちの経験では、各営業マンが個別に管理している場合がほとんどで、共有されていないことも多々あります。まずは、各営業マンにお願いして、ファイルを探してもらって、収集して、選別して。。気が遠くなりますが、提案書はその会社の知見が詰まったものなので、電子化が実現すれば業務効率化も図れますし提案書の品質もアップすることになるでしょう。
電子化してDB化してというステップは単なる箱に入れていくだけの作業なので、効果的に使うにはその前に情報を整理することが外せません。
組織の中で使うことを意識して、分類する、キーワードつけをすることが第一ステップです。それが「組織の知カラ」になります。
コンサルティング事業部/石川
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